水族館デートで差がつく!カワウソの鼻、実は“防水シャッター付きセンサー”でした。

otter

カワウソの顔を見ると、目に留まるのは先端にぽちっとついている
黒くてまんまるのかわいいお鼻。
カワウソの愛らしい見た目を構成する一要素でありますが

  • 水に潜ると閉じる防水機能
  • 仲間の情報を読み取る嗅覚センサー
  • 種類ごとに異なる個性的な形

こんな機能が詰まっていたことを、皆さんご存じだったでしょうか?
今回は、そんな「カワウソの鼻」に焦点を当てて、水族館がちょっと楽しくなる豆知識をご紹介します。

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カワウソの鼻は“高性能センサー”

カワウソの鼻先にある黒くて湿った部位、犬や猫など他の哺乳類にもついてますね。
この部位、実は名前があって動物学では「鼻鏡(びきょう)」と呼ばれています。
この鼻鏡は単なる黒ぽっちではなく、

  • 効率よくにおいを集める(湿っていることで空気中のにおいが吸着しやすくなる)
  • 湿っている→気化熱を利用しての体温調節
  • 風向きを検出するセンサーとなる(冷感受容体が蒸発の強い場所を感知して「においの方向」を判断)

こんな機能が詰まっているのです。
カワウソにとっての鼻は、ただ呼吸と嗅覚をつかさどるだけでなく、
周囲の状況や仲間の情報を集めるための重要なセンサーとなっています。

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潜る瞬間、鼻はパタンと閉じる

カワウソの鼻で最も驚く機能がこれです。
人間の場合、水中で鼻を閉じる際は手や栓で塞がないといけませんが、

**水に潜るとき、ハンドフリーで鼻の穴を閉じることができます。**

鼻孔(鼻の穴)の周囲には弁のような筋肉構造があり、潜水時にはぴったり閉じて水の侵入を防ぎます。
まるで**潜水艦のハッチ**のような仕組みです。

しかも閉じるのは鼻だけではありません。
耳の筋肉とも連動して同時に閉じるため、顔の開口部をまとめて防水化できます。

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実は種類ごとに鼻の形が違う

カワウソは世界に13種類います。
そして驚くことに、鼻の形は種類ごとにかなり違います。
本項では日本で見ることができるカワウソをピックアップして解説します。

アジアコツメカワウソ

日本の水族館で最もよく見られる種類。比較的小さく平たい鼻をしています。

ユーラシアカワウソ

四角形に近い形で、上下に小さな突起があります。

カナダカワウソ

スペード型。顔全体のバランスに対してやや大きく、存在感があります。

ツメナシカワウソ

ふっくらとしたW字型やハート型をしています。

ラッコ

大きく黒いダイヤモンド型。

実際に研究でも、鼻の形は種を見分ける重要な特徴として利用されています。

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嗅覚によるコミュニケーション

カワウソにとって「におい」はコミュニケーションのための大事な情報です。

カワウソは性別・年齢・生殖状態などによってフンのにおいが異なり、
それを嗅ぎ分けることで相手の情報を読み取ることができます。
縄張りのマーキングとして糞尿によるにおい付けを行うほか、
縄張り内にラトリン(においの掲示板とも言える集合マーキングポイント)を設けることで、
他個体に自身の存在を知らせます。

においを除去しすぎるとマーキングが消えてストレスになる恐れがあることは、
動物園・水族館の飼育マニュアルにも記載されているほどです。

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水中でもにおいを嗅げるかもしれない?

これは研究段階のため、確実に証明されたわけではないのでですが、
カワウソを水中でにおいを感知できるのではないか?と考えられています。
その理由はこのような行動が、水中でにおいを探る仕組みではないかと考えられています。

  • カワウソは水中で小さな泡を出し、それを素早く吸い戻す行動が確認されている
  • この動作を **1秒間に約10回** 繰り返す

その仮定から、アメリカのフロリダ州では驚くべきことに
**水中の証拠・被害者を嗅ぎ分けるカワウソ** を警察の捜索に活用する研究も進行中です。
警察犬ならぬ警察カワウソが見られる将来もありえるかもですね。

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ラッコの鼻に残る“恋愛の歴史”

ここで少し意外な話をひとつ。
ラッコのオスは交尾の際、メスの鼻を歯で噛んで体勢を維持するため、
成体のメスの鼻にはピンク色の傷跡が残ることがあります。
オスが乱暴過ぎるとメスの鼻はひどく腫れて出血し、
感染して腫れ上がりエサが食べられなくなる、最悪の場合餓死してしまうメスもいるのです。

研究者は、この **鼻の傷跡を使って個体を識別・追跡** しており、
成体のメスのラッコのうち11〜21歳の約半数に鼻の傷跡が確認されています。
なお、現在日本で飼育されているラッコは鳥羽水族館の2匹のみですが、
そのうち片方は鼻にピンク色の傷跡が確認されています。

鳥羽水族館 – ラッコペディア
https://aquarium.co.jp/seaotter

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水族館で見たい!鼻の観察ポイント

さて、カワウソの鼻の驚くべき豆知識を見ていただいた上で、
次に水族館へ行った際は、ぜひこんなポイントに着目してみてください。

① 潜水前後を観察する

潜る直前や浮上直後の鼻先に注目。

水族館でこう言うと盛り上がる💭
「カワウソって、水に入ると鼻と耳を閉じることができるんだってさ」(キリッ)

② 種類ごとに違う鼻の形

日本では主にこの5種のカワウソが飼育されています。

  • コツメカワウソ
  • ユーラシアカワウソ
  • カナダカワウソ
  • ツメナシカワウソ
  • ラッコ

水族館、動物園などで見かけた際は、
ぜひそれぞれのカワウソの鼻の形を見比べてみてください。

水族館でこう言うと盛り上がる💭
「カワウソって、種類によって鼻の形が全然違うみたいだよ」(キリッ)

③ 鼻先の動きに注目する

陸上にいるとき、あの鼻鏡をピクピク動かして
周囲のにおいの情報、においの方角などあらゆる情報を集めています。

水族館でこう言うと盛り上がる💭
「カワウソの鼻って、においだけじゃなくて方角や相手の識別もできるんだって」(キリッ)

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まとめ

最後にカワウソの鼻の特徴についておさらい。

  • 効率よくにおいや方角の情報を集める高性能センサー
  • 潜水時には防水シャッターのように閉じる
  • 種類ごとに鼻の形が大きく違う
  • においで相手の情報を読み取る
  • 水中嗅覚を持つ可能性
  • ラッコの鼻で分かる恋愛歴史

次に水族館へ行ったら、ぜひ鼻にも注目してみてください。

それでは皆さん、良きカワウソライフを🦦

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参考文献・出典

嗅覚・コミュニケーション
The Quagga「The Nose Knows: New Discoveries in Otter Odor Dialects」
https://mresbec.wordpress.com/2017/10/26/the-nose-knows-new-discoveries-in-otter-odor-dialects
PLOS Blog「The Language of Odors: Different Odor Dialects in Wild Otter Populations」
https://theplosblog.plos.org/2017/10/the-language-of-odors-different-odor-dialects-in-wild-otter-populations
Otter Scent Signals Age, Sex, and Reproductive Status(Chemical Senses, Oxford Academic)
https://academic.oup.com/chemse/article/36/6/555/479079

肛門腺・スプレイント
Gorman(1978)「The anal scent sacs of the otter (Lutra lutra)」Journal of Zoology
https://zslpublications.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1469-7998.1978.tb03933.x海遊館公式ブログ「カワウソの臭腺とは?」https://www.kaiyukan.com/connect/blog/2017/09/post-1392.html

飼育環境・マーキング
AZA Otter Care Manual(2009)
https://assets.speakcdn.com/assets/2332/otter_care_manual2.pdf
ラッコの鼻傷跡
Photo-Identification of Sea Otters Using Nose Scars(Journal of Wildlife Management, 2007)https://wildlife.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2193/2006-410

水中嗅覚・Splash
12news.com「Arizona otter being trained to sniff out evidence and victims underwater」
https://www.12news.com/article/news/local/arizona/arizona-otter-training-sniff-out-victims-evidence-underwater-settings/75-71c10b5e-51f2-4a98-89f4-bb3ea7245318
Good Good Good「Splash, the country’s first ‘search and recovery’ otter」
https://www.goodgoodgood.co/articles/splash-search-and-recovery-otter

カナダカワウソ
水族館.com「カナダカワウソが見られる水族館一覧と種類の見分け方」
https://aquarium-japan.jp/canada-otter

日本のラッコ現状
鳥羽水族館 公式サイト
https://aquarium.co.jp

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